『ミラム』代表作と魅力|『ユミの細胞たち』のイダ役から

ミラムさんは、親しい友人から心をかき乱す恋人まで、人と人との距離が物語を動かす役を重ねてきた俳優です。『ユミの細胞たち』のカン・イダ、『恋愛体質』のハユン、『マネーゲーム』のチン・マリ。三つの役を並べると、明るさだけでは語れない幅が見えてきます。

主人公を支える側にいても、相手を困らせる側にいても、関係の中で自分の事情を抱える人物を担っています。ドラマを見て「あの同僚が気になる」「この恋人役は誰だろう」と思った方に向けて、ミラムさんの代表作と役柄を紹介します。

目次

身近な関係を演じる

ミラムさんは韓国芸術総合学校で学び、韓国ドラマへの出演を積み重ねてきました。作品によって名前の表記がミラム、ミ・ラムとなる場合がありますが、『ユミの細胞たち』でユミの同僚イダを演じている俳優です。

その出演作で目を引くのは、主人公との距離の近さです。会社の同期、長く交際する恋人、同じ年のいとこ。関係が近いほど、思いやりが自然に伝わる一方、遠慮のなさや心の行き違いも表に出ます。ミラムさんの役を追うと、そうした身近な関係の違いを楽しめます。

コメディの要素が強い作品だけでなく、金融を扱う社会派ドラマにも出演しています。ひとつの印象で覚えるより、役柄が置かれた環境を見比べると、出演作の選び方が広がる俳優です。

ユミの心強い友人

2021年の『ユミの細胞たち』で演じたカン・イダは、ユミと同期入社した会社の友人です。ユミが職場で胸の内を明かせる相手として、恋愛や日常の悩みに寄り添います。

この作品では、ユミの心の中をアニメーションの細胞たちが表現します。そのため視聴者は、外には出せない感情まで知ることができます。対してイダは、実際の会話を通じてユミと関係をつくる人物です。内面をすべて知っている視聴者と、目の前の友人として話を聞くイダ。その違いが、実写の会話に親しみやすさを添えています。

イダは恋の相手を奪い合うライバルではなく、働く毎日の中で頼れる存在として配置されています。主人公が職場で孤立せずにいられること、その何気ない安心感に目を向けると、友人役の大切さがよく分かります。

ミラムさんは放送終了時のコメントで、イダに出会った経験が自身の成長につながったと語りました。役への愛着をうかがわせる言葉であり、視聴者にとっても、ユミの恋を応援するのと一緒にイダの存在を楽しめる作品です。

2022年の『ユミの細胞たち2』にも同役で出演。ユミが人生の選択を重ねる中で、友人との関係もシリーズを通して見守れるようになっています。

ハユンの複雑な恋

2019年の『恋愛体質』では、コンミョンさんが演じるチュ・ジェフンの恋人、ハユンを演じました。仕事や友情、恋愛に悩む大人たちを描く作品の中で、二人は長く続いてきた恋愛の難しさを担っています。

ハユンとジェフンの関係には、出会ったばかりのときめきだけでは説明できないものがあります。相手をよく知っているからこその甘え、離れたい気持ちと簡単には切れない感情。長い交際の中で積み重なったものが、言葉や行動の行き違いにつながります。

イダが安心して話せる友人なら、ハユンは相手を戸惑わせる恋人です。好かれやすい人物だけを演じているわけではないことが、この二作を見比べるとよく分かります。ハユンの行動に共感できるかどうかとは別に、ジェフンとの間に何が残っているのかを考えさせる役どころです。

ミラムさん自身も、ハユンを通じて恋人同士の間に生まれるさまざまな感情を表現した経験について、放送終了時に振り返っています。ひとことで身勝手な恋人と片づけるより、親密な関係がこじれたときの複雑さを見る作品として触れると、役の意味が伝わりやすくなります。

記者といとこの顔

2020年の『マネーゲーム』では、ニュース専門放送局の経済部記者チン・マリを演じました。シム・ウンギョンさん演じるイ・ヘジュンとは同い年のいとこで、マリには報道に関わる仕事上の顔と、家族として接する顔があります。

ヘジュンは政府の仕事に就く人物で、マリはニュースを伝える側にいます。同じ出来事に関わっていても、二人の立場は同じではありません。国家規模の金融問題を扱うドラマに、近しい者同士の関係が重なることで、仕事と生活を切り離せない人物像が生まれています。

マリはヘジュンの進学や公務員試験などを精神的に支えてきた人物でもあります。知識や情報をやり取りするだけの関係ではなく、それまでの人生を知る相手であることが二人の土台です。社会派ドラマの展開を追いながら、彼女たちの身近なつながりにも注目できます。

『恋愛体質』のハユンとは、相手への関わり方も物語の空気も変わります。ミラムさんをロマンス作品で知った方が、次に違う分野へ進む入口として選びやすい一作です。

市役所の気になる同僚

2023年の『この恋は不可抗力』では、オンジュ市役所で働く7級公務員ユ・スジョンを演じています。職場の出来事や同僚たちの恋愛事情に詳しく、周囲にあれこれ口を出す人物です。

主人公ホンジョの周囲で生まれる人間関係に敏感で、親切な同僚というだけでは収まらない役どころです。同じ職場にいるからこそ見えてしまうこと、気になってしまうことが、ロマンスの周辺をにぎやかにします。

ここでも『ユミの細胞たち』との比較が面白くなります。どちらも主人公の近くで働く女性ですが、イダは本音を打ち明けられる友人で、スジョンは他人の事情に関心を向ける同僚です。職場の仲間という共通点があるぶん、二人の立ち位置の差をつかみやすいでしょう。

日本で支える友人役

2024年の『愛のあとにくるもの』では、ヒロインのホンと親しいジヒを演じました。イ・セヨンさんと坂口健太郎さんが共演した、韓国と日本を舞台にする配信ドラマです。

将来を決めきれないホンは、ジヒがいる日本へ向かいます。知らない場所で暮らし始めるとき、そこに知っている友人がいることは大きな支えになります。ジヒは二人の恋愛の中心人物ではありませんが、ホンが新しい生活へ踏み出す背景にいる人物です。

イダとジヒは、どちらも主人公の身近な友人です。ただし、職場で日常を共有する関係と、異国で生活の入口をつくる関係とでは、役割が異なります。同じ「友人役」でも、物語の中で何を支えるのかに目を向けると、出演作を横に並べる楽しみが増します。

2026年の出演作

2026年10月25日時点では、2026年公開の『ユミの細胞たち3』への出演を確認できます。おなじみのイダが再び登場し、シリーズの時間の積み重ねを感じさせます。第1作でユミと一緒に働いていた友人が、その後も物語にいるという点は、長く見続けた方にはうれしいつながりです。

また、2026年7月に韓国で始まった『愛が来る』(原題)では、ハ・ソクジンさん演じるキム・ムジンの姉、キム・ユンジン役で出演しています。会社の同僚や友人から、家族の事情に深く関わる人物へ。近しい人間関係を描く作品の中で、役柄の広がりを見せています。

最初の一本を選ぶ

親しみやすい役から入りたいなら『ユミの細胞たち』、長い恋愛の複雑さを見たいなら『恋愛体質』がおすすめです。仕事を通じた人間関係に興味がある方には『マネーゲーム』、ロマンスを囲む職場の会話も楽しみたい方には『この恋は不可抗力』が合います。

作品ごとに、ミラムさん演じる人物が主人公の何を知っていて、どこまで踏み込める相手なのかを考えてみてください。友人、恋人、いとこ、同僚という関係の違いが、場面の見え方を変えてくれます。

ミラムさんの魅力は、物語の中心にいる人のそばに、別の感情や事情を持つ一人を置いてくれるところにあります。気に入った役から次の作品へ進めば、親しみやすさの奥にある、さまざまな人間関係の表現に出会えるでしょう。

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